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東京大学生産技術研究所・LIXIL『共同実証実験住宅「COMMAハウス」1周年「ウインドキャッチャー効果」』研究成果発表


株式会社LIXILは、東京大学生産技術研究所と共同でエネルギーマネジメントの実証実験を行っている共同実証実験住宅「COMMAハウス」(COMfort MAnagement ハウス)において、LIXILの総合研究所が“窓の設置位置”と“窓の開け方”によって、約10倍の「通風量(換気量)」を得られる「ウインドキャッチャー効果」を実証した。

「ウインドキャッチャー効果」の優れた性能を実証したことは、特に夏の暑い日の帰宅時など、部屋の温度が外気温に比べ高い時の“通風(換気)”に、“自然エネルギー(風)”を積極的に活用し、室内温度を効率よく下げる“パッシブな住宅設計(窓の仕様、配置など)”を考える上で重要な実証結果と言える。

今回の実証実験は、東京大学駒場リサーチキャンパス内にある実証実験住宅「COMMAハウス」で行った。「ウインドキャッチャー効果」を得られる窓開け方法と、「ウインドキャッチャー効果」を得にくい窓開け方法を、ほぼ同一条件で検証している。

結果、前者と後者で約10倍の通風量(換気量)の差があることが実証された。
この結果を踏まえ、“省エネで快適に過ごすための最適な窓サイズ・種類・配置を提案するサービス”「通風・創風 設計サポート」、および「通風建具(ルーバードア/引戸)」や「通風玄関ドア」などの商品の開発を進め、さらに快適な住空間の実現を目指す。

■「ウインドキャッチャー効果」実験概要
本実験は、縦すべり出し窓を利用した“ウインドキャッチャー効果”による『通風量』に関して、ウインドキャッチャー効果のない場合と比較することで、その度合いを把握する。なお、「ウインドキャッチャー効果が得られる窓開け方法」とは、外壁の一つの面内において、吊元の異なる複数の窓を開放し通風を行うことを指し、「ウインドキャッチャー効果が得られない窓開け方法」とは、外壁の一つの面内において、吊元が同一である窓のみを開放することを指すものとする。この場合、両者とも開放する窓の総数は同じとする。

■「COMMAハウス」について
2011年8月に東京大学生産技術研究所とLIXILが、2020年に広く普及するスマートハウスを目指し、エネルギーマネジメントの実証実験を共同で行う実験住宅として、東京大学駒場リサーチキャンパス内に建設した。
気密・断熱・耐震機能に優れた構造体に、風・光・熱をコントロールする開口部材や、太陽光発電・太陽熱利用機器・省電力照明(LED・有機EL)・HEMSを備えており、特定メーカーによる機器の利用状況の見える化や省エネルギー制御といった機器中心の考え方にとどまらず、建物そのものの特性やプランニングを活かし、住宅としての性能、意匠性を維持しつつ、そこで暮らす人の快適性を最適なエネルギーコントロールで実現することを狙う。また、さまざまなメーカー、異業種の機器の協調運用ができるオープンなシステムで実験を行い、蓄積したデータをライフスタイル提案に活用するなど住まい手を巻き込んだ取り組みを進める。

■8/17「COMMAハウス」のモデルルームが「LIXILショールーム東京」にオープン
次世代スマートハウス「COMMAハウス」のモデルハウスを、LIXILの旗艦ショールーム「LIXILショールーム東京」(所在地:東京都新宿区西新宿/2012年8月17日オープン)でも見学できるようになる。また、「LIXILショールーム東京」では、より未来のスマートハウスをイメージしてもらうため、「LIXIL 住環境制御システム」と連携したロボットの「リリボ」による「窓の開閉」「エネルギーの見える化」の実演・紹介を行っている。


ニュースリンク先
http://newsrelease.lixil.co.jp/news/2012/070_company_0823_01.html