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電通『“アッパーミドルクラス”を対象に「消費行動・生活意識実態調査」』実施


電通総研は、世帯年収800万~1500万円の“アッパーミドルクラス”を対象に「消費行動・生活意識実態調査」を実施した。

日本の全世帯(約4,863.8万世帯 ※厚生労働省「平成22年国民生活基礎調査」より)の17.5%(推計約851.1万世帯)を占める中間上流層のうち、「高価格帯・高級ブランドのものを選ぶことがある」と答えた人は約4割(41.5%、推計約353.2万世帯)。この消費旺盛な層をさらに、あるジャンルの商品に集中的に投資する“特徴的な贅沢消費”をしている層(【特徴消費型】:本調査のうち 28%、推計約98.9万世帯、平均世帯年収1,028.4万円)、していない層(【一般型】:63%、推計約222.5万世帯、平均世帯年収959.3万円)、多ジャンルに消費をする層(【全方位消費型】:9%、推計約31.7万世帯、平均世帯年収1,106.5万円)に分類し調査・分析を行った。

特徴的な贅沢消費としては、車・バイク・家電などの「耐久消費財こだわり派」、旅行やパーティーにお金をかける「遊び好き派」、ファッション・美容意識が高い「オシャレ好き派」、金融・保険商品に投資する「金融好き派」が入る。これら4つのジャンルすべての要素を併せ持つ層を、「全方位消費型アッパーミドル」と名付けた。

【電通総研「アッパーミドルクラス消費行動・生活意識実態調査」概要】
●調査手法:インターネット調査
●調査機関:株式会社電通マーケティングインサイト
●調査地域:関東1都3県、愛知、大阪
●調査対象:20-69歳男女500名(割付有)
●世帯年収800-1500万円かつ、個人年収0-1500万円の人を対象
●実施日程:2012年8月25日(土)~8月26日(日)

【調査結果】
●消費旺盛な半面、堅実マインドを持つ。8割が「堅実な暮らしをしていると思う」
全方位消費型アッパーミドルは同クラスの中でも消費が旺盛である一方で、「収入の割に堅実な暮らしをしていると思う」割合が84.8%と、一般型より11.6ポイント高い。
また、「お金は計画的に使う方だ」が82.6%に対して一般型は70.6%と、全方位的な消費の一方で、メリハリをつけ計画的にお金を使う姿がみられる。
●社交の場を大切にする。6割が「お金は人と出会うために使うものだ」。
全方位消費型アッパーミドルは「社交の場を大切にする」(82.6%)傾向が強く、「交友関係が広い」(63.0%)。また、「お金は人と出会うために使うもの」(60.9%)の割合も一般型(41.2%)を大きく上回っており、パーティーや食事会など、初対面の人との交流の場に積極的に参加し、人脈を形成していることがうかがえる。
●自己流消費を好む。「カスタマイズできるサービスが好き」が8割超。
商品・サービスに対しては“オリジナリティー”を求める。「選択肢は多い方がよい」と答えた割合は87.0%と、一般型の68.4%を大きく上回った。「カスタマイズできるサービスが好き」と回答した割合も84.8%と一般型の63.3%を大きく上回り、人との共有感や定番よりも、自分好みにアレンジ可能なものや、個性的なものを好む傾向にある。
●たまにする贅沢を楽しむ。7割が「記念日は高級レストランに行く」。
日常から一歩離れた「たまにする贅沢な消費が楽しみ」と回答した割合は80.5%と一般型(71.9%)よりも高く、“使う時は使う”全方位消費型アッパーミドルの姿が垣間見られた。選ぶサービスで見てみると、「記念日には高級レストランに行く」(69.6%)や「旅行の際はホテルのグレードを上げる」(69.6%)などひと時の贅沢気分を重視する傾向が強い。また、飛行機に関して、「ビジネスクラスを選ぶことが多い」(45.7%)という特徴が際立っている。
●ブランド観は二極化へ。「セカンドライン」を好む一方、「高価格でも品質優先」。
ブランドへの考え方は二極化傾向にある。「セカンドライン好き」や「アウトレット買い」「ネット買い」は、いずれもが全方位消費型でスコアが高くなっている。また、一般型でも「高級品を持つことは昔ほど特別でない」と感じる人は多い。その一方で、「高額でも気に入った商品を買う」ことや「高くても品質を重視する」「限定品、希少品ならば定価で購入する」といった傾向もあり、リーズナブルな価格のブランドが人気を博す一方で、ハイブランドがもたらす特別感・贅沢感も依然求められている。
●思い切りのいい一回当たりの消費金額。腕時計にかける平均金額は331,869円。
メリハリ志向の強い全方位消費型アッパーミドルは買い物一回当たりにかける金額が高い傾向にある。「腕時計」の平均購入金額は331,869円と一般型の約3倍となった。他にもスーツ(137,065円)やカバン(155,434円)、指輪(171,087円)など、ファッション、ウオッチ、ジュエリーに関して高額な消費行動が見られた。
●質を落としたくないものはファッション。身だしなみにきちんとお金をかける。
質を落としたくない、きちんとお金をかけたいと思うものやサービスでは、「フォーマルな場での洋服」を筆頭に「腕時計」「くつ」「カバン」などファッション項目が上位に。ファッション以外では「海外旅行」の数値が高く、ここでも“たまにする贅沢にはお金をかけたい”という気持ちが見られる。
いずれのジャンルも他2グループよりも高スコア。「ビジネスや公式の場でのスーツにはこだわりがある」人の割合も82.6%と顕著に高く、身だしなみへの投資は優先事項であることが分かる。


ニュースリンク先
http://www.dentsu.co.jp/news/release/2012/pdf/2012110-1016.pdf

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